退職職人が図面持ち出し!不正競争防止法で賠償請求できるか?

質問

工場のキーマンだった熟練職人が辞めて独立し、うちの図面や加工ノウハウを使って同じような製品をライバル企業に納め始めました。不正競争防止法等で製造の差し止めや損害賠償を請求することは可能ですか。

質問者の本音を深堀
恩を仇で返すような真似は絶対に許せない。

ヨリビズ弁護士の回答
  • 請求可能です。ただし、持ち出された図面やノウハウが「営業秘密」として法的に保護される3要件(秘密管理性、有用性、非公知性)を満たしているかが争点になります。誰でも見られる状態なら保護されません。

【解説】

町工場の最大の資産である「図面」や「熟練のノウハウ」の流出は死活問題ですが、無施錠の棚に図面が放置されているような管理状態では裁判で負けます。

対策:

1. 秘密管理性の要件クリア:図面に「マル秘」印を押す、保管場所を施錠する、アクセスできる者を制限する等、客観的に「秘密として管理されている」状態を作ります。

2. 秘密保持契約(NDA)の締結:入社時や退職時に「業務上知り得た図面や技術情報を退職後に使用・開示しない」という誓約書を必ず取ります。

3. 競業避止義務:退職後一定期間、同業他社への就職や独立を禁じる特約も有効ですが、期間や地域を限定しないと職業選択の自由の侵害として無効になります。